用語辞典 — ツギノテ。LEARNGLOSSARY

社会教育士

社会教育士(shakai-kyoikushi)とは、令和2年度から始まった、学びを通じた人づくり・つながりづくり・地域づくりに中核的な役割を果たす専門人材の称号。社会教育主事講習または大学の社会教育主事養成課程を修了した者が称することができる。

文部科学省の特設ページは、地域コミュニティの希薄化や、子育て・介護が生む孤立といった地域課題の解決に向けて、地域に暮らす人々を支えるのが社会教育士だと説明しています。想定される担い手は幅広く、行政職員、NPOに所属する人、企業(特にCSR担当)、学校の教職員が挙げられています。称号取得者は令和7年度現在で約1万2千人です。

社会教育主事との違い

紛らわしいのは、名前の似た「社会教育主事」との関係です。社会教育主事は社会教育法により各教育委員会に必置とされた専門的職員で、任命権者からの発令を受けて就く職を指します。一方、社会教育士は発令を前提としない称号で、行政の外で活動する人も名乗れます。両者への入口は同じ講習・養成課程で、修了すれば社会教育士を称することができ、そのうえで発令を受ければ社会教育主事になります。

見直しが進んでいる

令和8年7月、中央教育審議会生涯学習分科会に置かれたワーキング・グループが報告書『社会教育主事・社会教育士の養成の在り方について』をまとめました。称号を取りやすくするため、講習を社会教育士向けの一階部分と社会教育主事向けの二階部分に分ける案が検討されましたが、採用されていません。共通して学ぶべき内容が多いこと、および両者が同じ講習で学ぶこと自体に意義があることが理由とされ、新しい講習の総単位数は現行の8単位を維持するとされました。

かわりに示されたのが、四つの方向です。より平易かつ短期間で基礎を学べる「導入的講習」を広く実施すること、民生委員や保護司としての実務経験・地域運営組織(RMO)における活動経験などを受講資格に加えることを検討すること、1科目2単位という区切りを細分化して他の研修との代替(大臣認定学修)や分割履修をしやすくすること、そしてオンラインの活用や土日・夜間の実施により受講の負担を下げること。あわせて、「基本的に社会教育主事は社会教育士でもある」という制度設計と、「社会教育主事講習」という呼称の見直し(例として「社会教育講習」)にも言及しています。

補足:報告書が示したのは制度の基本的な枠組みで、各科目の具体的内容・単位数・受講資格・導入的講習の在り方は引き続き検討とされている。現在の受講資格や講習の日程は、実施している大学等の募集要項で確認する必要がある。大学の社会教育主事養成課程については、現行より2単位少ない22単位程度への縮減が試案として示されている。