地域学校協働本部。
地域学校協働本部とは、幅広い層の地域住民・団体等が参画し、地域と学校が目標を共有しながら「緩やかなネットワーク」を形成することにより、社会教育法第5条第2項に規定される地域学校協働活動を推進する体制。学校ごとに組織化されていることや、会議体・事務室があることは要件ではない。
名前に「本部」と付くので固い組織を想像しますが、文部科学省の説明はその逆です。条例にもとづく組織や専用の施設は必ずしも必要でないとされ、実際に活動が回っている状態そのものを指します。調査で「整備されている」と数える条件は、次の三つの要素です。
整備されているとみなす三つの要素
第一にコーディネート機能。地域学校協働活動推進員等の配置の有無を問わず、活動の実施に必要な調整が行われていること。第二に多様な活動。より多くの地域住民の参画によって、幅のある活動が実施されていること。第三に継続的な活動。単発ではなく、継続的・安定的に実施されていること。この三つを備えた状態で、はじめて一つの本部として数えられます。
学校運営協議会との違い
混同されやすい相手が学校運営協議会(コミュニティ・スクール)です。協議会は地方教育行政の組織及び運営に関する法律第47条の5にもとづく合議制の機関で、教育委員会が委員を任命し、校長がつくる学校運営の基本的な方針を承認する権限を持ちます。協議会が「決める場」であるのに対し、協働本部は「動かす体制」です。片方があることが、もう片方を保証しません。
令和7年5月1日現在の調査では、公立学校33,910校のうち協働本部がカバーしているのは22,693校(66.9%)、全国の本部数は14,044でした。協議会と協働本部の両方がそろっている学校は17,481校(51.6%)で、協働本部だけがある学校が5,212校(15.4%)、協議会だけがある学校が4,528校(13.4%)あります。
つなぎ役は地域学校協働活動推進員
活動の企画・提案や関係者との調整を担うのが、社会教育法第9条の7にもとづき教育委員会が委嘱する地域学校協働活動推進員です。同調査では推進員等が全国で35,246人、うち法にもとづき正式に委嘱されている者が15,505人、学校運営協議会の委員でもある者が15,174人と報告されています。国は、推進員を協議会委員に任命することで両方を連動させる形を想定しています。
補足:整備率・本部数は毎年の調査で更新されます。最新の数値は文部科学省「学校と地域でつくる学びの未来」の実施状況調査のページで確認してください。関連:子どもの学校に、保護者と地域の人が入る会議が置かれています。全国で64.9%。今年4月から、その会議が承認するものが一つ増えました。