用語辞典 — ツギノテ。LEARNGLOSSARY

事業展開等リスキリング支援コース

事業展開等リスキリング支援コースとは、厚生労働省の人材開発支援助成金にある7コースのうちの一つ。新規事業の立ち上げなどの事業展開等に伴い、新たな分野で必要となる知識及び技能を習得させるための訓練を実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部を助成する。申請は事業主が行い、支給申請の窓口は管轄の都道府県労働局。

人材開発支援助成金には、人材育成支援コース、教育訓練休暇等付与コース、人への投資促進コース、事業展開等リスキリング支援コース、建設労働者認定訓練コース、建設労働者技能実習コース、障害者職業能力開発コースの7つがあります。このコースの特徴は、訓練の内容そのものより「事業展開等に伴って新たに必要になった分野か」という点に軸が置かれていることです。既存業務の習熟を目的とした研修は、他のコースの領分になります。

令和8年8月3日の改正で変わった二点

ひとつめは、助成対象外となる訓練の明確化です。DX化・GX化に関する訓練のうち、「職業、または職務に間接的に必要となる知識・技能を習得させる内容のもの」と「職業、または職務の種類を問わず、職業人として共通して必要なるもの」(原文ママ)が対象外とされました。厚生労働省の資料は、判定の観点として「特定の職業、または職務に必要となる知識・技能を習得するためのものか」「マナー、リテラシー、概念理解にとどまっていないか」「訓練内容に沿って対象労働者を選定しているか」の三つを挙げています。生成AIの研修は、営業担当者が商品提案書の構成案作成などを学ぶものは助成対象、汎用的なプロンプトの作り方を学ぶものは助成対象外という例が示されました。

ふたつめは、受講回数の上限です。このコースで助成が受けられる訓練の受講回数は同一の労働者に対して一の年度で3回までですが、このうちeラーニングによる訓練は一の年度で1回までとなりました。「一の年度」は支給申請日を基準に4月1日から翌年3月31日まで。この回数に算入されるのは、令和8年8月3日以降に提出された計画届に基づく訓練の受講のみです。不支給となった計画は、受講回数に算入されません。

経過措置と、提出書類

今回の変更には経過措置があり、詳細は支給要領の「1402 経過措置」に置かれています。令和8年4月1日以降の様式の計画届の提出日が8月3日以降となる場合でも、経過措置が適用される場合は従前の支給要領が適用されます。事業内訓練で経過措置の適用を受ける場合は、契約・申込・発注などが行われた日が確認できる書類の添付が求められます。

あわせて、令和8年5月14日付の支給要領改正により「受講料等の価格設定に関する疎明書(様式第28号)」の提出が必要になりました。また、令和7年4月1日以降に提出した計画届について令和8年8月3日以降に支給申請を行う場合、様式第8-3号(eラーニング訓練実施結果報告書)は令和8年8月3日改正様式を使用します。

補足:助成金の要件・様式・経過措置は改正により変わります。個別の訓練が支給対象となるかどうかは、最新の支給要領および管轄の都道府県労働局にご確認ください。関連:生成AIの研修は助成の対象か。8月3日から、三つの問いで分かれます。