入学定員充足率。
入学定員充足率とは、その年度の入学者数を入学定員で割った比率。100%を下回った状態が、一般に「定員割れ」と呼ばれます。日本私立学校振興・共済事業団が学校法人基礎調査をもとに毎年度集計し、「私立大学・短期大学等 入学志願動向」として公表しています。令和8(2026)年度の私立大学全体は102.74%で、前年度から1.13ポイント上昇しました。
計算式は単純です。入学者数 ÷ 入学定員。令和8年度の私立大学であれば、入学者51万4,277人 ÷ 入学定員50万579人で102.736%になります。集計対象は595校で、このうち100%未満は275校(46.2%)、前年度の316校(53.2%)から41校減りました。
分子と分母の、どちらが動いたのか
この指標は分数なので、入学者が増えても、入学定員が減っても上がります。令和8年度は両方が同時に動きました。入学者数は3,441人増え、入学定員は2,173人減っています。
入学者数を前年度のまま据え置いて分母だけを今年度の定員に差し替えると、101.608%から102.049%へ0.44ポイント上がります。つまり上昇分1.13ポイントのうち、およそ0.44ポイントは定員を減らしたことによるもので、残るおよそ0.69ポイントが入学者の増加によるものです。定員を実態に合わせて減らすこと自体は経営上の正攻法ですが、「充足率が上がった=進学需要が戻った」と読むと、この分だけ実態からずれます。
平均と、区分ごとの数字は別物
全体が100%を超えても、区分ごとの状況は同じではありません。令和8年度は、収容定員4,000人未満の小規模大学が98.55%で定員割れが続き、三大都市圏に限れば101.51%と6年ぶりに定員を満たしました。地域区分で100%を超えたのは宮城・千葉・東京・神奈川・愛知・京都・大阪・兵庫・福岡・九州(福岡を除く)の10区分にとどまります。短期大学は81.98%で、大学とは水準が異なります。
補足:集計は毎年度更新されます。個別の大学の状況は各校が公表する情報公開資料や募集要項、および事業団の原典でご確認ください。関連:定員割れが41校減りました。18歳人口は、2,000人しか増えていません。