クルガン。
クルガン(kurgan)とは、ユーラシアの草原地帯に築かれた墳丘墓。土や石を盛り上げた塚の下に墓室を置く。スキタイと総称される集団の研究では、もっとも重要な資料の出どころになっている。
草原には石碑や建築がほとんど残りません。そのぶん、地面を掘って盛り上げたこの構造が、集団についての情報をまとめて保存する装置になりました。
凍った墓が残したもの
アルタイのパジリク古墳群では、墓室が永久凍土に凍りついていました。ふつうなら失われる人の皮膚、衣服、織物、木の器が残り、赤外線を使った撮影によって、出土した5体すべてに刺青があったことが分かっています。
未盗掘の例
トゥヴァのアルジャン2号墳は、2000年から2004年にドイツ考古学研究所とエルミタージュ美術館の共同チームが発掘しました。2001年の調査で、盗掘を受けていない王族の墓から5,700点を超える金製品が見つかっています。墳丘は直径約75メートル、紀元前7世紀末のものとされます。
読むときの注意
副葬品は、交易・贈与・略奪でも墓に入ります。現存最古の緞通とされるパジリクの絨毯には、アルメニアかペルシアで結ばれた可能性が指摘されています。「墓にあった」ことは「その集団が作った」ことを意味しません。
補足:出土点数・年代・遺体数は資料により差がある。細部は発掘報告と最新の研究での確認を推奨する。