用語辞典 — ツギノテ。LEARNGLOSSARY

学校施設環境改善交付金

学校施設環境改善交付金とは、公立学校施設の整備を支援する国の交付金。学校の建物に手を入れる工事の費用の一部を国が負担する仕組みで、その中に目的ごとの事業メニューが置かれている。体育館へのエアコン設置は、このうち「屋内運動場の空調設備整備事業」として扱われる。

学校の施設は、設置者である自治体が整備します。ただし費用の全額を自治体が負担するわけではなく、国が一定の割合を負担する仕組みが置かれています。その受け皿の一つがこの交付金です。ここでは、令和8年7月30日に文部科学省が公表した体育館等の空調設置状況調査の参考資料で内容が確認できる屋内運動場の空調設備整備事業を中心に整理します。

算定割合と、金額の上下限

この事業の趣旨は、子供たちの学習・生活の場であるとともに災害時には避難所として活用される学校施設について、避難所機能を強化し耐災害性の向上を図る、というものです。国の算定割合は2分の1。対象工事費には下限と上限があり、下限は400万円、上限は電気式(EHP)で1.1億円、ガス式(GHP)で1.4億円とされています。対象校は公立の小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校の前期課程、特別支援学校です。

二つの補助要件

補助を受けるには、二つの条件を満たす必要があります。一つは、その学校が避難所に指定されていること。もう一つは、断熱性が確保されることです。断熱性が確保されていない施設については、断熱のための工事を空調設置と併せて実施するか、別の年度(令和15年度まで)に実施することが求められます。

工事内容として挙げられているのは、冷暖房設備の設置工事(工事を伴う新設)、それと併せて実施する断熱性確保のための工事、および関連工事です。関連工事の例には、配管の新設・撤去・再配置・更新、キュービクル(受変電設備)の設置・更新など電源確保のための工事、床下・壁・屋根等の断熱化や遮熱化に伴う内外装の撤去・再設置・更新、建具の改修が並びます。資産が形成されないリース契約による空調設置は対象外と明記されている点も、この事業の性格を示しています。

期限と目標年度

この事業の補助時限は令和15年度までとされています。一方、令和7年6月に閣議決定された「第1次国土強靱化実施中期計画」では、避難所等にもなる公立小中学校の体育館等の空調設備の設置率を令和17年度までに100%にする目標が掲げられています。二つの年度は一致していません。令和8年5月1日現在の設置率は31.7%(避難所指定校は33.1%)です。

補足:ここに記した金額・割合・要件・期限は、文部科学省が令和8年7月30日に公表した「公立学校施設の体育館等の空調(冷房)設備の設置状況について」の参考資料の記載による。交付金の事業メニューや条件は年度により改定され得るため、最新の要綱・要領での確認が必要。