用語辞典 — ツギノテ。LEARNGLOSSARY

改稿

改稿(かいこう)とは、いったん書き上げた原稿を書き替えること。文学では、雑誌に発表した作品を単行本へ収めるときなどに作者自身が本文を直し、その結果として同じ作品に複数の本文が残ることを指す。

最初に発表された本文を初出、作者が最後に認めた形を定稿と呼びます。近代の小説は「雑誌に載る → 単行本に入る → 全集に入る」という道をたどることが多く、その途中に何度も直す機会がありました。

語句の調整と、解釈に関わる改稿

読点を一つ減らす、文末をそろえる、といった耳の調整で終わる改稿があります。一方で、結末そのものや語り手の位置が変わり、作品の読み方まで動く改稿もあります。後者は研究でも「解釈に関わる改稿」として扱われます。

いま読んでいるのは、どの本文か

文庫や教科書で読む本文は、たいてい定稿です。そのため、発表当時の読者が読んだ本文とは違っていることがあります。初出を確かめたいときは、雑誌の複製や国立国会図書館デジタルコレクション、全集の校異(本文の異同を並べた記載)にあたります。

補足:改稿の回数や時期は、版の数え方や資料によって説明が分かれることがある。本文の異同を扱うときは、全集の校異や現物の複製で確認するのが安全である。