インターリーブ練習。
インターリーブ練習(interleaving)とは、複数の課題を混ぜ合わせて練習する方法。同じ課題を続けて反復する「ブロック練習」に比べ、練習中の出来は悪く見えても、時間をおいた後の定着(長期の学習)が良くなることが知られる。
たとえば三つの課題A・B・Cを練習するとき、AをまとめてからB、Cと進めるのがブロック練習、A・B・Cをこまめに切り替えて回すのがインターリーブ練習です。切り替えのたびに「思い出し直す」負荷がかかるため、練習中はぎこちなく感じられます。ところが、この負荷がより深い処理を促し、後から見ると学習がしっかり残る——この現象は「文脈干渉効果」と呼ばれ、運動技能の学習研究で広く注目されてきました。
音楽での位置づけ
音楽の分野でも、上級者の演奏を対象にした研究で、混ぜて練習したほうが音を素早く出せるようになるといった利点が報告されています。ひとつの曲や技法を延々と反復するより、いくつかの課題を日によって少しずつ混ぜるほうが、長い目で見て身につきやすい可能性がある、という示唆です。
注意
ただし、練習中の手ごたえは悪くなりがちなので、「うまく弾けない=失敗」と受け取って途中でやめてしまわないことが大切です。また、効果の大きさや、どんな課題・習熟段階で有利になるかには議論があります。関連して、練習の間隔をあける「間隔(分散)効果」は言葉の暗記などでは強力ですが、ピアノ学習では効果が確認されなかったという報告もあり、音楽の練習スケジュールの最適解はまだ研究途上です。
補足:練習の「質」を扱う考え方として意図的練習と合わせて捉えると分かりやすい。万能の法則ではなく、試しながら自分に合う組み立てを探る手がかり。