アダプティブラーニング。
アダプティブラーニング(adaptive learning)とは、学習者の理解度や解答履歴に応じて、出題や教材を個別に最適化する学習方式。
「全員に同じ問題を同じ順番で」ではなく、一人ひとりのつまずきに合わせて出題や教材を変える——デジタル教材やアプリの普及で、以前より実装しやすくなった考え方です。個別指導や家庭教師の発想を、データとソフトウェアの力で多くの学習者に広げようとする試みだといえます。
仕組み
解答の正誤や解答にかかった時間、間違いの傾向といったデータをもとに、次に出す問題や解説の難易度を自動的に調整します。理解が進んでいる単元は先へ進め、つまずいている単元は基礎に戻す、といった分岐を教材側が受け持つイメージです。計算や漢字のようにドリル型の反復が効く単元や、個人差の大きい基礎学習の効率化に向くとされ、教員が全員の進度を把握しきれない場面を補う役割も期待されています。
過信しない
一方で、学習効果の検証や再現性については研究が続いており、どんな場面でも成績が上がる万能の方法ではありません。データに表れやすい「正誤」に最適化するあまり、学習意欲やメタ認知(自分の理解を振り返る力)、仲間との対話や試行錯誤といった、数値化しにくい学びの要素が置き去りにされない設計が求められます。あくまで教員の指導を支える道具の一つとして、授業全体の中に位置づける視点が大切です。
補足:効果測定は前提(対象・期間・指標)によって結論が変わりうる。導入の目的を「点数を上げること」だけに狭めないようにしたい。