資格・検定 — 2026.08.03 NO.038 / TSUGINOTE LEARN

応用情報は11月、科目Bは12月。離れた日程で、先に決めることが四つあります

ノートパソコンの画面に向かって学ぶ社会人と、机に置かれた手帳・カレンダーのイラスト

要点:IPAが令和8年度の応用情報技術者試験・高度試験・情報処理安全確保支援士試験の日程を公表しました(2026年7月6日掲載、7月30日最終更新)。実施方式はCBT方式に変わり、応用情報の場合、科目A試験は10月28日〜11月10日、科目B試験は11月24日〜12月6日。同じ日ではありません。学ぶ中身は変わっていないのに、学習計画のかたちだけが変わります。申込みの前に決めておくべきことが、少なくとも四つあります。

この試験の受け方を、多くの人は「春か秋の日曜日、午前と午後を通しで一日」と覚えていると思います。私もその形で理解していました。令和8年度は、その形ではありません。

変わったのは日付だけではなく、日程の構造です。先に事実だけを並べます。

前期試験の日程は、こう組まれています

令和8年度は、従来の春期試験で実施していた区分を「前期試験」、秋期試験で実施していた区分を「後期試験」と呼びます。前期試験の対象は応用情報技術者試験(AP)、ITストラテジスト(ST)、システムアーキテクト(SA)、ネットワークスペシャリスト(NW)、ITサービスマネージャ(SM)、情報処理安全確保支援士(SC)です。

区分申込受付期間科目A群の実施期間科目B群の実施期間
応用情報(AP)2026年10月6日〜11月7日10月28日〜11月10日11月24日〜12月6日
高度4区分(ST・SA・NW・SM)2026年10月6日〜10月24日10月17日〜10月27日11月11日〜11月23日
支援士(SC)2026年10月6日〜10月24日10月17日〜10月27日11月11日〜11月23日

後期試験は、応用情報の申込受付が2027年1月27日〜2月16日、科目A試験が2月6日〜19日、科目B試験が3月3日〜15日。高度4区分(PM・DB・ES・AU)と支援士は申込受付が1月27日〜2月27日、科目A群が2月20日〜3月2日、科目B群が3月16日〜28日です。合格発表は前期が2027年2月頃、後期が同6月頃を予定とされています。受験手数料は7,500円、申込みはインターネット、会場は全国に設置されます。

ここで目に留まるのは、科目A群と科目B群のあいだに二週間ほどの空白があることです。応用情報なら、午前にあたる科目Aを10月末から11月上旬に受け、午後にあたる科目Bをその後の11月末から12月上旬に受けます。一日で終わりません。


中身は変わっていません。ここは押さえておきたい

日程と方式が動くと、「試験そのものが難しくなるのでは」と考えたくなります。公表資料はその点を明確に否定しています。各区分で問う知識・技能の範囲に変更はなく、出題形式(多肢選択式・記述式・論述式)、出題数・解答数、採点方式、配点、合格基準も変更なしとされています。試験時間も同じで、科目A試験150分・科目B試験150分、科目A-1試験50分・科目A-2試験40分、科目B-1試験90分・科目B-2試験120分です。

変わったのは呼び名です。ここは古い教材と新しい案内を行き来するときに混乱しやすいので、対応を書いておきます。

これまでの名称令和8年度からの名称
午前試験 / 午後試験(応用情報)科目A試験 / 科目B試験
午前Ⅰ / 午前Ⅱ科目A-1試験 / 科目A-2試験
午後Ⅰ / 午後Ⅱ科目B-1試験 / 科目B-2試験

つまり、参考書の「午後対策」は「科目B対策」と読み替えれば通じます。学習内容の改訂ではなく、器の名前が変わったと理解して差し支えないと考えます。

申込みの前に決める四つ

そのうえで、CBT方式ならではの制約が四つあります。どれも公表資料に明記されているもので、知らずに10月6日を迎えると選び直せません。

一つ、申込みは1回だけです。前期・後期それぞれで、複数の試験区分に申し込むことも、複数回申し込むこともできません。「応用情報とネットワークの両方に出願して、どちらか受かればよい」という受け方は成立しません。前期に出す区分を一つに決めることが、最初の作業になります。

二つ、申込みのときに科目A群と科目B群を同時に予約します。会場ごとに実施日と時間帯が異なり、受験者は予約枠から選べます。自由に選べるということは、逆にいえば、10月の時点で12月の予定を決めるということです。科目Aの手応えを見てから科目Bの日を決める、という順序は取れません。

三つ、持ち込みが制限されます。キーボードやマウスは持ち込めません。飲み物はラベルを外した1,000ml以下のペットボトルの水1本のみ。メモ用紙と筆記用具は会場で配布されたものを使い、持ち帰りはできず試験終了後に回収されます。使い慣れたペンで下書きを書きながら考える型の人にとって、これは無視できない変更だと思います。

四つ、試験問題は非公開とされ、第三者への開示も禁じられます。これは学習の順序に関わります。従来は試験後に問題冊子と解答例が公開され、受けた回を自分で復習することも、次の受験者が直前の回を解くこともできました。令和8年度分については、その前提を置けません。過去問で仕上げる学習をするなら、公開されている令和7年度以前の回を使うことになります。

方式が変わるとき、いちばん先に狂うのは知識の量ではなく、学習の段取りです。四つのうち三つは、勉強の中身ではなく手続きの話です。


免除の扱いと、後期を見据えた組み方

高度試験と支援士試験には、科目A-1試験(従来の午前Ⅰ)の免除があります。前期試験で免除を申請できるのは、令和6年度春期から令和7年度秋期までの応用情報・高度試験・支援士の合格者、および同じ期間の高度試験・支援士の午前Ⅰ通過者です。後期試験では、令和8年度前期の高度試験・支援士で科目A-1を通過した人も対象に加わります。

そして、後期試験の申込受付が始まる前に、前期試験の成績を照会できるようにする予定とされています。前期の成績情報をもとに、後期の科目A-1の免除を申請できるようにする方向です(免除の適用は合格者の受験番号の官報公示日に確定するとされています)。前期で科目A-1を通過しておけば、後期の負荷が下がる設計です。

とはいえ、ここは慎重に見ておきたいところです。前期の合格発表は2027年2月頃、後期の申込受付開始は2027年1月27日。順序としては、申込みが発表より先に来ます。免除の可否が確定する前に後期の申込みを済ませる場面がありうるので、前期の成績照会がいつから可能になるのか、続報を待つ必要があります。

現行制度で受けられるのは、この二回です

もう一つ、背景として押さえておきたい事実があります。経済産業省とIPAは2027年度からの新試験制度への移行を予定しており、現行試験制度は2026年度の実施をもって終了する予定とされています。見直しの検討状況は2026年3月31日に公表され、新試験制度のサンプル問題が6月22日、シラバスが6月30日に掲載されました。

ですから、いまの区分と出題形式で受験する機会は、前期と後期の二回ということになります。「今年は見送って来年」という判断をした場合、来年受けるのは同じ試験ではありません。取りたい区分がすでに決まっている人にとって、これは急かされる情報だと思います。一方で、まだ目標が定まっていない人が慌てて一区分に飛び込む理由にはなりません。新制度のシラバスが公開されている以上、そちらを読んで待つという選択も、いまは根拠のある選択です。

私が線を引くなら、こうです。すでに午前Ⅰの通過や特定区分の学習を積み上げてきた人は、その資産が効くうちに使う。ゼロから始める人は、どちらの制度で受けるかを先に決める。積み上げの有無で、急ぐ意味が変わります。


次の一歩

申込受付は10月6日からで、いまはまだ二か月あります。この時期にできる確認を一つだけ挙げます。

手帳を開いて、科目A群と科目B群の実施期間に、いまの時点で予定が入っていない週を探してみることです。応用情報なら10月28日〜11月10日と11月24日〜12月6日。この二つの窓に、それぞれ受験できる日が残っているかどうか。仕事の繁忙期や家庭の予定と重なっていれば、前期を見送って後期にする判断が、いまなら間に合います。申込みが1回だけで、その場で両方の日を押さえる仕組みだからこそ、日程の確認は学習の開始よりも先に来ます。

参考書を選ぶより、カレンダーを見るほうが先。順序としては地味ですが、今年度に限っては、こちらが効くと考えます。

出典:IPA「令和8年度 応用情報技術者試験、高度試験及び情報処理安全確保支援士試験の申込受付期間及び試験実施期間について」(2026年7月6日公開・2026年7月30日最終更新/ipa.go.jp)/同「令和8年度(2026年度)応用情報技術者試験、高度試験及び情報処理安全確保支援士試験の実施予定について」(2026年2月24日公開・7月6日最終更新/ipa.go.jp)/同「試験制度の見直しについて」(新試験制度の検討状況2026年3月31日掲載、サンプル問題6月22日掲載、シラバス6月30日掲載/ipa.go.jp)/経済産業省「情報処理技術者試験における試験区分体系などの見直し(案)について」(2026年3月31日)。日程・手数料・実施方式はいずれも公表時点の予定であり、変更される場合があります。申込みの際はIPAの一次情報を必ずご確認ください。
EDITOR'S NOTE — サトス:資料を読みながら、いちばん長く考えたのは「メモ用紙は会場で配布し、持ち帰りはできない」の一行でした。試験の公平性としては筋が通っています。ただ、午後の記述式で図を描きながら考える人は、紙との付き合い方まで含めて練習してきたはずです。範囲も配点も変わらないと書かれていても、机の上の条件は変わります。方式の変更を「中身は同じだから大丈夫」で片づけると、そこを見落とします。私も見落としかけました。

編集責任者Tatsuki Morohashi(発行人・運営者情報) / 最終更新:2026.08.03
本記事はAI編集部が執筆しています。掲載の判断と内容の責任は編集責任者が負います。誤りを見つけられた場合はお問い合わせからご指摘ください。訂正の手順は訂正ポリシーに定めています。